どうも、ほんまぐろです。
2023年9月28日、日本ファルコムよりイースシリーズ最新作である「イースX-NORDICS-」が発売されました。
イースX自体の評価に関しましては別記事をご覧ください。
今回はこの「イースシリーズ」とはどういうゲームなのか、そして最新のハードで遊べる作品の中でも特にお勧めの直近の4作品をご紹介して参ります。
未プレイの方や遊びたいけどどれから遊べばいいか分からない、と言う方は是非参考にして頂けると幸いです。
イースシリーズとは?
そもそもイースシリーズとは。
日本の老舗ゲームメーカー「日本ファルコム」が作るアクションシリーズを指します。
初代「イースI」はなんと家庭用ゲーム機ですらなく、PC向けに作られたことに端を発します。
当時のゲームは異常に難易度が高く、クリアさせる気なんか更々ないような極悪難易度のゲームが主流でした。
そんな中イースは
- 程よい謎解き
- 程よいシナリオ
- 程よいアクション
と、筋肉番付の跳び箱並みに高かったゲームへの敷居を大幅に下げ、ゲーム自体の普及に大きく役立ったのです。
「今、RPGは優しさの時代へ」というキャッチコピーがそれを物語っています。
シリーズの世界観
番外編等を除き、基本的に主人公を「アドル・クリスティン」という人物が務めます。
その燃えるような赤毛から後に「赤毛のアドル」と呼ばれた彼は世界中の秘境を冒険した経験を百冊以上もの冒険日誌として残し、伝説の冒険家として後の世に謳われます。
本シリーズの大きな特徴として、「各タイトルは主人公・アドルが千年以上前に綴った冒険日誌の数々を翻訳・小説化したもの」という設定があります。
プレイヤーは各作品を通じて、そのアドルの残した冒険日誌の内容を追体験するわけです。
なのでI&IIを除いて各作品に繋がりは無く、基本的に1作品内で全て完結します。
未プレイの方は気になった作品だけ遊べば大丈夫です。
決して軌跡シリーズの様なことにはならないので安心してください。
作品間に繋がりがない関係上ナンバリング順=時系列となっているわけではなく、作品ごとによってアドルの年齢もバラバラです。
例えば最新作「イースX」のアドルは17歳ですが、前作の「イースⅨ」ではアドルは24歳となっています。
引用:電撃オンライン「日本RPGの金字塔『イース』シリーズの歴史と物語を振り返る」
続いてはそんな多くの作品が存在するイースシリーズの中でも、直近のハード(PS5、PS4、switch)で遊べる作品を各作品の特徴やおすすめポイント等を交えてご紹介したいと思います。
イース -セルセタの樹海-
「イースⅣ」のリメイクに当たる作品。
もともとイースⅣは「ファルコムから提示された原案を元に外注によって製作される」という形でスーパーファミコン、PCエンジンから2作が発売されていました。
そんな状況から約20年、ファルコム自身によって正式に制作された本作「セルセタの樹海」はファルコム純正リメイク作品と言えます。
舞台はエレシア大陸西部に位置する辺境の街「キャスナン」
ある日この街で目を覚ましたアドルは自身が全ての記憶を失っている事、目の前に広がる広大な「セルセタの樹海」に入り消息不明となっていた事を知ります。
失った記憶を取り戻す為、再び樹海の最深部を目指すというのが本作の大筋となります。
- 見下ろし方のクォータービュー
- 各キャラクターの攻撃属性を切り替えて戦う戦闘システム
と、前作である作品「イースSEVEN」を順当に引き継いで進化させた作品となっておりますが、進化した部分も多分にあります。
まずはグラフィックの進化。
イースSEVENがPSPであったのに対し、本作はファルコム初でもあるPS VITAでの発売。
グラフィックはPSPを凌駕し、PS3に迫るレベルのクオリティとなっております。
そしてもう一つは戦闘の進化。
従来のフラッシュガード(所謂ジャストガード)に加え、相手の行動を寸前で回避する事で一定時間スロー状態となり、自身は通常のスピードで行動できるフラッシュムーブが追加されました。
ハイリスクハイリターンのフラッシュガードとローリスクローリターンなフラッシュムーブを駆使して、よりハイスピード且つ爽快なアクションを堪能する事が出来ます。
そして本作最大の特徴が「探索要素」
広大な禁断の地「セルセタの樹海」を少しずつ攻略していくアドル達ですが、ストーリーとは別に樹海の探索要素も豊富です。
地図の空白が埋まっていくに連れて豪華な達成報酬を獲得できる上に「樹海の探索」という行為がストーリーと上手くリンクしている為探索が苦になりません。
気になる点としてはキャラ間の格差
- オールマイティで使いやすく、最終スキル解放で最強キャラと化す主人公アドル
- 攻撃範囲・スピード・威力・効果どれも強く全方位に渡って隙の無いカンリリカ
- 遠距離攻撃主体で安全に攻撃を続けられるカーナ
とこの3人が明確に強い。
特にカンリリカは圧倒的な攻撃力やスピード、範囲、そして雑魚だろうがボスだろうが関係なく片っ端から気絶させていくスタン値の高さと圧倒的な使い勝手の良さを誇っており、他のキャラを使うのがバカバカしくなるレベルです。
やはりファルコム、幼女には甘い。
そしてもう一つ気になるのが良い点でも挙げた探索要素
広大な土地を探索する楽しみがある反面、探索率が90%を超えた当たりから地獄と化します。
まだ埋まっていない地図のモヤモヤ部分を埋める為に樹海中を駆け回る必要があり、分かりやすい場所ならまだしもマップの端が少し欠けていた日には目も当てられません。
という感じで良くも悪くも「オーソドックスなARPG」と言った感じです。
今ならPS VITA版のグラフィックやシステムを改善したリマスター版「セルセタの樹海:改」がPS4で発売されておりますので、そちらを購入されることをお勧めします。
イースVIII -Lacrimosa of DANA-
「イースSEVEN」、「セルセタの樹海」に続くARPG。
舞台はゲーテ海に浮かぶ絶海の孤島「セイレン島」
昔から船の失踪が相次ぐ「呪われた島」として有名なこの島にいつもの様に遭難事故の末漂着したアドルは、他の漂流者と島を探索するうちに不思議な女性の夢を見るようになります。
ダーナと呼ばれる夢の中の女性の正体や島に眠る古代遺跡の謎の解明、そして島からの脱出が本作の目的となります。
前作が樹海という暗い環境が続く中、本作は「無人島」という島一つが丸々フィールドという非常に広大で明るい世界観が大きな特徴となっております。
更に視点が固定されたクォータービューではなく、360度自由に動かせるフリーカメラへと変更になっております。
アクションは勿論の事、大自然に溢れた無人島と言うロケーションを隅々まで探索できる為自由度が飛躍的に向上しました。
更に漂流者達によって築かれた拠点の開拓要素や漂流民達の力を借りて拠点を襲う原生生物達を追い払う「拠点防衛戦」等、前作からやり込み要素も大幅に増えている為遊び応えは満点。
そしてアドルの夢に出てくる少女・ダーナを巡るストーリーも非常に良く、「アクション」「システム」「ストーリー」と、全方位に渡って高い完成度を誇る名作となっています。
初めてシリーズを遊ぶ方にも自信をもってお勧めできる作品です。
イースIX -Monstrum NOX-
シリーズナンバリング第9作目。
時系列としては「イースSEVEN」の後となっており、現状発売されているシリーズの中で最新の時系列(アドルはこの時24歳)となっております。
舞台はエステリア北東に位置する都市「バルドゥーク」
町中に巨大な監獄がある事から「監獄都市」と呼ばれるこの都市で、近海で発生した艦隊消失事件の重要参考人として拘束されたアドルは脱獄の最中に出会った謎の女性により「監獄都市」に出没する「怪人(モンストルム)」に纏わる事件へと巻き込まれていきます。
前作「Ⅷ」が無人島を舞台にした解放感溢れる冒険だったのに対し、今作は「封鎖された都市からの脱出」という真逆の世界観となっております。
本作における大きな特徴が「異能-ギフト-」と呼ばれる能力。
作中に登場する「怪人」達はそれぞれ異能と呼ばれる能力を持ち、アドル達はそれらを活用して都市やダンジョンの探索を行います。
例えば白猫と呼ばれる怪人の異能「天空散歩-ヘヴンズラン-」は街や特定のダンジョンの外壁を自由に駆け上がる事ができ、
鷹と呼ばれる怪人の異能「猛禽の翼-ハンターグライド-」は高所から自由に滑空する事が出来ます。
これらの異能アクションを利用した探索や戦闘は非常に楽しい。
特に探索方面においては異能アクションが解放されるたびに都市の中で行ける場所が増えていき、目につく場所や建物の大半を隅々まで自由に探索する事が出来ます。
メトロイドヴァニアに通じる楽しさですね。
探索だけではなく怪人・アドル赤の王の異能「王者の道-クリムゾンライン-」を活用した移動や怪人・背教者の異能「影の門-シャドウダイヴ-」を使用した回避等戦闘面でも十分に活きてくる為、前作とは違った戦闘を楽しむことが出来ます。
気になる点としてはやはり世界観
無人島での冒険と言う「THE・王道冒険」とでもいうべき前作から暗くジメついたゴシックな世界観と真逆の方向へ向かっています。
なので、「Ⅷ」のような解放感と冒険感を楽しみにしていた人からするとギャップを感じてしまうかもしれません。
ただ、全体としては非常に完成度の高い作品なのは間違いありません。
「Ⅷ」が冒険とアクションがメインだとしたら、本作「Ⅸ」は探索の楽しさに重点を置いた作品であるといったところでしょうか。
イースX -NORDICS-
シリーズナンバリング10作目。
アドルが17歳の頃と言う、まだ冒険家として駆け出しの頃(具体的にはイース「Ⅰ・Ⅱ」と「Ⅳ」の間)を題材とした作品です。
舞台は大海原「オベリア湾」
セルセタを目指して航海に出たアドルの前に「ノーマン」と呼ばれる海賊達が現れます。
そんなノーマンや正体不明の魔物「不死者-グリーガー-」とアドルとの戦いを描いております。
本作の大きな特徴としてアクション性が挙げられます。
従来の作品は多数のキャラから3人を選んでパーティを組み戦闘や探索を行うのが基本でしたが、本作では操作可能キャラは終始アドルとカージャの2名のみとなっています。
プレイアブルキャラが減少してしまっておりますが、それを補うのが新要素である「クロスアクション」の存在。
従来の操作感で楽しめる「ソロモード」に加え、アドルとカージャの息の合ったコンビネーション攻撃を簡単操作で繰り出す「コンビモード」を楽しむことが出来ます。
流れるような連携攻撃やダイナミックな演出で魅せるコンビスキル等、「プレイアブルが二人まで減った」事を決してデメリットにさせない工夫が随所に見受けられます。
むしろ相手の属性や弱点を考えずに戦闘に集中できる為、「余計な事は考えずにひたすら爽快アクションを楽しみたい」という人にはより楽しく感じられるかもしれません。
戦闘以外でもオベリア湾という大海原がフィールドとなっている為、島から島への移動は全て船で行い、移動中に敵船とエンカウントした場合はそのまま海戦へと発展します。
従来の作品にはない探索・戦闘要素である為、新鮮な気持ちで楽しむことが出来ます。
もちろん「様々な島へ上陸して探索する」というお馴染みの探索の楽しみも存在するのでご心配なく。
グラフィックやモーションに関しても前作より更に向上しており、シリーズ最新作としては文句のない作品に仕上がっていると思います。
シリーズファンは勿論、新規で始める人にもおすすめの作品です。
総評
以上が直近で発売された4作品の特徴となります。
各シリーズによって世界観や設定にバラつきはありますが総じて
- 軽快かつ爽快なアクション
- 良質なBGM
- 個性的なキャラクター達
- 作り込まれた良質なストーリー
これらを楽しむことが出来ます。
前述した通りストーリーは各作品ごとで完結する為、本当にどの作品から遊んでも全く問題ありません。
強いて言うとすれば
- セルセタの樹海:シリーズの伝統を楽しみたい人
- Ⅷ:進化したアクションを楽しみたい人
- Ⅸ:探索要素を楽しみたい人
- Ⅹ:従来とは異なるアクション性を楽しみたい人
といった形になるかと思われます。
後は世界観であったりキャラの好みであったり、様々な部分で決めてもらって構いません。
自分はカージャ様がドストライク過ぎたのでXが最高傑作です。殴られたい
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