古き良きあの頃のアクションゲーム…East Ward(イーストワード) プレイ感想※ネタバレ無し

どうも、ほんまぐろです。

11月25日にパッケージ版が発売されたニンテンドーswitch向けゲーム「East Ward」

こちらをクリアしましたので、その感想をネタバレ無しで書いて参ります。

クリアまでの時間は基本一本道でゲームを進めた形で約20時間となりました。

あっさりと終わってしまうわけではなく、かと言って長すぎてだれるという事もない丁度いいくらいのプレイ時間だったと思います。

 

どんなゲーム?

このEast Wardとはどういったゲームなのか。

上海に拠点を置く「Pixpil」というデベロッパーが開発を手掛けた2Dアクションゲームになります。

 

タタリと呼ばれる現象により人々は地下へと逃れて生活していました。

ある日炭鉱夫のジョンは地下深くで謎の少女「珊(サン)」を発見し、ある事件をきっかけに二人で地上へと赴くことになります。

そんな二人の地上での冒険を描くアクションゲームとなります。

 

6年以上の歳月を掛けられて生み出されたこの作品、ゲーム全体を通しての感想は「非常に丁寧に作りこまれた名作」です。

ではどの辺が素晴らしいか、各項目で詳しくご紹介して参ります。

 

芸術的なグラフィック

まず最初に挙げるべきであろう「グラフィック」

今作では世界の全てが2Dドットで描かれておりますが、この2Dドットの作りこみが異常。

MOTHERシリーズやゼルダシリーズの影響をヒシヒシと感じます。

特に感動したのがマップやNPCのビジュアルに殆ど使いまわしがない点。

普通2Dであれば村人は汎用グラフィックを使いまわした村人A、村人Bみたいな感じになりますが

今作に登場するNPCは兄弟設定のキャラを除いて全て見た目が異なっています。

町毎の建物もその土地の風土が反映された見た目となっており、そういった部分のおかげで今作は世界が非常に広く感じられます。

その拘りはジョンと珊が地上へ出てからより顕著となります。

極めつけは途中で訪れる町「ダム城」

 

 

 

 

 

 

 

 

感動です。

街並みや看板は当然の事、壁のシミや道端のゴミに至るまで徹底的に作りこまれており、ひたすらに圧倒されます。

いったいこのマップを作るのにどれだけの時間がかかったのか…想像するだけでクラクラしてきますね…。

製作に6年以上の歳月を費やしたのは伊達ではない、本当に細部まで作りこまれた2Dグラフィックが大きなポイントの一つです。

 

程よい謎解き・アクション

ジョンはフライパンによる近距離攻撃に加え、銃や火炎放射器・爆弾といった重火器によるアクション

珊は不思議な力による足止めやバリア、回復等の魔法アクションを得意としています。

このアクション性は往年のゼルダシリーズと非常に似ており、スーパーファミコンで同シリーズを遊んだ方であれば非常に懐かしく、そして楽しく遊べると思います。

ただ敵の攻撃タイミングや弾薬の管理は結構シビアなので、考えなしにフライパンをブンブン振り回しているとあっという間にやられます。

珊による足止めや敵の動きをよく観察して立ち回る必要があり、簡単ながら奥深いアクション性となっていました。

 

また、常にジョンの後ろをくっ付いて回る珊ですが、Xボタンを押すことでその場で待機させることが出来ます。

その状態で二人の操作を切り替える事が出来るため、それを利用した謎解き要素も多く登場します。

このゼルダよろしく謎解き要素も簡単すぎず難しすぎない絶妙な難易度で、うまく解けた時の達成感はかなりありました。

おっさんと少女が力を合わせて怪物や謎に立ち向かっていく…

2D版「Last of Us」とでもいうべき内容に仕上がっております。

 

堅実なシナリオ

・洋ゲー

・2Dアクション

という点から、この手のゲームは「シナリオはあって無いようなレベルの良くわからん雰囲気ゲー」というレッテルがどうしても張られがちです。自分も購入前はストーリーは捨てていました。

しかし実際にプレイすると評価は一転。

まず洋ゲーでお馴染みのエキサイト翻訳にぶち込んだような無茶苦茶なローカライズが一切無のがデカい。

あのガバガバローカライズがあると物語の没入感が一気に薄れてしまうので、個人的に非常に大きいポイントだと思います。ね、バイオミュータント君。

ストーリーも各町での出会いや地上でのタタリの謎等、序盤から伏線が上手く活かされているので続きが気になってグイグイ進める事が出来ました。

「ストーリーは気になるけどボスが強すぎて進めない」といった事もなく、本当にアクションとシナリオの融和性が絶妙だなぁと感動しました。

 

気になった点

気になった点も何点かあります。

まず1点目は「シナリオの説明不足」

前述したとおり全体的なシナリオとしては手堅く纏まっていて評価できますが、説明不足な点や前後の流れが分かりづらい点が結構多い。

プレイヤーが流れやキャラの背景を想像で補いつつプレイする必要があるので、ボーっとプレイしていると「あいつは結局何だったのか」となる事が気になりました。

2点目は「エラー」

特に顕著なのがイベント中やエリア移動で、暗転→エラー発生が結構な頻度で発生します。

終盤の盛り上がる場面やしんみりする場面でエラーが出たせいでクソデカため息が出ました。

エラーに関してはアップデートで何とか対処してほしいですね…。

 

取り戻された「あの頃のアクション」

以上が各項目の評価になります。

まとめると

  • 芸術的な2Dグラフィック
  • 程よいアクション&謎解き
  • 続きが気になるシナリオ

という、往年のゼルダシリーズやMOTHERシリーズを現代機クオリティで復活させた非常に完成度の高い名作だと思います。

スクウェアエニックスのスタジオの一つ「東京RPGファクトリー」が

「取り戻そう、ボク達のRPG」、「古き良きRPG」という大言壮語キャッチコピーを引っ提げて完成度の低い微妙なゲームを量産していました。

今作も長い年月は掛けられていますが、その分一切の手抜き無し。

正真正銘「古き良き、あの頃のアクションゲーム」になっています。

価格も5,000円もせずに購入できますので、「手軽に古き良き2Dアクションゲームを楽しみたい」、「ドットゲーが好き」という方は是非手に取ってみてください。

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