ジョジョ オールスターバトル 発売前の盛り上がりとその後の炎上騒動を振り返る

どうも、ほんまぐろです。

2022年9月1日に発売された「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルR」

SNSの感想を見ているとモッサリ感やキャラ間の優劣等の不満はあるものの、「ファンであれば楽しめないこともない」程度にまでの作品にはなっているようです。

自分も昔ジョジョを読んでいたので、久しぶりにジョジョの世界を堪能するか…

 

とはならず

 

今作はスルーしました。

なぜなら前作を発売日に買っているから。

多大な期待と応援を受けて発売された前作「オールスターバトル(以下ASB)」

この作品がどのような流れで発売され、そして発売後にどのような運命を辿ったか

当時の記憶と共に振り返ります。

 

ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトルとは?

そもそもこの「ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル」という作品。

PS3で発売された制作側は格ゲーではないと逃げていたものの対戦格闘ゲームに分類されるアクションゲームです。

週刊少年ジャンプで連載され、2022年になった今でも絶大な人気を誇る漫画作品「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズに登場するキャラクター達が一堂に会するお祭りゲームとなっております。

ジャンルとしてはニッチな部類と言わざるを得ない格ゲーですが、当時このゲームはそんなハンデを物ともしないような勢いがありました。

 

なぜASBは人気になったのか

そこまで人気を博した理由としては大きく二つあります。

その一つが「グラフィック」

原作は荒木飛呂彦先生による独特ながら非常に濃く迫力のある作画が持ち味であり、そこから繰り出される独特な擬音や名言の数々、特徴的なポーズ(通称ジョジョ立ち)は様々なアニメや漫画でインスパイアされる程に有名です。

そんな荒木先生のイラストをそのまま3Dにしたようなグラフィックはまさに「完璧」の一言。

特徴的なキャラクター達やスタンド達、ポーズやセリフetc…

ありとあらゆる「ジョジョの奇妙な冒険」が超リアルなグラフィックで完璧に再現されている姿にファンは騒然となりました。

以前から何度かジョジョに関するゲームは発売されていましたが、グラフィックやモーションに限って言えばASBがぶっちぎりだと思います。

 

そしてもう一つが「広告」

ASBが発売された2013年前後は、ちょうどアニメ版「ジョジョの奇妙な冒険」が放送されだした事でジョジョブームが到来しだした時期でした。

その波に乗っかる形で実に見栄え良く作られた参戦キャラクターの告知PVや発売前トーナメントの開催等、その魅力的なグラフィックを存分に使用した広告をバンバン打っていきました。

その勢いたるやとんでもないもので、新宿アルタの街頭モニターで最新PVが流れると人々が殺到する程に人気を博しました。

今の時代、家庭用ゲーム機のPV一つにここまで人が集まることなど無いと思います。

 

そして遂に迎えた発売日。

大胆かつ豪快な広告戦略で着実に話題を集めたASBは、初週での販売本数約40万本越えというとんでもない伝説を残しました。

https://www.4gamer.net/games/117/G011794/20130904068/

引用:4Gamer.net:ジョジョの奇妙な冒険 オールスターバトル 初週売り上げ

これがどれほど凄い事かというと、同ジャンルを牽引してきた格ゲーの金字塔的作品「ストリートファイターV」の初週売り上げが約4万本

同じ格ゲーながら実に10倍近くも多く売り上げているわけです。

https://www.4gamer.net/games/117/G011794/20160224070/

引用:4Gamer.net:ストリートファイターV 初週売り上げ

似た数字で比べるなら3DS用ソフト「モンスターハンター3G」が約47万本。

あの国民的人気を誇るシリーズとほぼ同じ数量を新規IPながら獲得してしまったわけです。

これは本当に凄いことで、正直ゲーム史に名を遺すレベルであると言っても過言ではありません。

その後の大炎上を含めて…

 

巻き起こる炎上騒動

満を持して発売されたASB。

しかし発売直後、ネット上は一時騒然となります。

それはあれだけ面白そうに見えたASBがそこまで面白くなかった…

 

というかぶっちゃけクソゲーだったから。

初期の本作の何がそこまで炎上したのか、代表的なものをご紹介します。

 

戦闘バランス

格ゲーにおいて重要なことは戦闘バランス。

突出して強いキャラクターや弱いキャラクターがいるとそれだけで対戦がつまらなくなります。

キャラゲー要素が強い作品であれば猶更バランスは大事。

自分の好きなキャラクターが圧倒的に弱かったり、逆に強すぎてヘイトを買ってしまうとまずいですからね。

しかし、このASBは「ジョジョ」というキャラクター人気を誇る作品の格ゲーにも関わらずほとんどのキャラクターが永久コンボで完封できるという、バランスが悪いどころか完全に崩壊している惨状となっていました。

複雑なコマンドを使用せずとも小パン連打等で簡単にハメられるキャラクターも多数おり、一度喰らったらお手玉の様に翻弄される自キャラを見て「これは…【夢】だ!」となった人は数知れず。

また、目玉機能の一つとして存在する「スタイリッシュムーブ」も外せません。

相手の攻撃が当たる直前にガードする事で、攻撃を全て無効化しつつ軸異動で回避するシステムです。

ジョジョの持ち味でもある「ジョジョ立ち」を上手く格ゲーに落とし込んだ画期的なシステム…のはずが余りにも簡単に発動できる為にほぼノーリスクで連発できるというぶっ飛び仕様。

初期バージョンではバッタ戦法が異様に強く、それに対する防衛策がスタイリッシュムーブくらいだったこともあり画面内のキャラはぴょんぴょん飛び跳ねたりヌルヌル軸異動しまくるという見栄えもへったくれもない展開が頻発していました。

その他にも

  • モーションに凝り過ぎた結果隙が大きすぎて使えない技が大量に溢れる
  • ジャンプ移行フレームがほぼ無し、着地硬直もほぼ無し
  • そのくせマトモな対空技がほとんどない為やりたい放題(上記のバッタ戦法が強い理由)

 

等、格ゲーとして大事な要素が悉く大味な調整となっており、初期のバージョンは世紀末と化していました。オーノーだヅラ。

(あくまで初期バージョンである為、R版では修正されています。)

 

ストーリーモードの薄さ

格ゲーは対戦がメイン。

なのでRPGのような濃厚なシナリオは期待できず薄くなりがちである事は仕方ありません。

しかしそれを差しい引いてもASBのストーリーは極薄ダイジェスト

会話画面やシーン再現等もなく背景すら変わりません。

重要なストーリーをサラッと一文で終わらせたりとやりたい放題。

事前のインタビューで「一風変わったストーリーモードになる」と言われていた正体がこれであると分かり、ユーザーからは大ひんしゅくを買いました。

手まひまかけてこさえてありますなあ(皮肉)

シリーズを通して100巻近く出ているストーリーモノを限られたステージ・限られた人数でやろうとした弊害がモロに出てしまっています。

限られたリソースの中で作らなきゃいけないのは分かる…

分かるけどさぁ

 

2時間で全クリできちゃうのはあんまりでしょうよ…

 

キャンペーンモードの露呈

本作をクソゲーたらしめた最大の要因。

エネルギーを消費してCPUやボスと戦い、キャラクターの衣装やセリフを入手できるカスタマイズメダルを集めるモード。

このモードの何が問題なのかというと、使用するエネルギーが現実世界の時間経過or有料課金でしか回復させれらない事。

早い話がソシャゲそのまんまのシステムだったわけです。

当たり前の話ですが、このキャンペーンモードの画面を見るためにプレイヤーは8000円近いお金を払っています。

そんな人にソシャゲそのままの極悪モードをやらせるとか客観的に自分を見れねーのかばーか!!と罵りたい気分です。

もっと言うと、そもそもこのキャンペーンモード自体が「ただCPUと戦う為のモード」で何も面白くないというのが大きな問題です。

そこにソシャゲのシステムや出現率の渋さ、HPの概念(バトルで削った体力とは別のHP)を丸々移植したもんだから地獄絵図。

「無料で遊べちまうんだ!」はこの騒動を知らない人でもご存じな方ががいるくらいには有名なのではないでしょうか。

このキャンペーンモード、その極悪な仕様に加え詳細が発売日前日になるまで一切公開されなかったという部分も非常にマイナスです。

公表すればどう考えても荒れるし、予約キャンセルも出てくるハズ。

それを分かっていたから敢えて公表しなかったのでは?というのが有力な説です。

 

自分が『悪』だと気づいていない… もっともドス黒い『悪』

 

バンナムは自分を「悪」だと自覚していながら尚実行に移す、ドス黒いを超越した漆黒だったという事か…?

やれやれだぜ。

 

浮上した疑惑

このように発売前の期待感から一転、発売後は想像を絶するバランスの悪さや前代未聞のCSソシャゲにより大炎上となったASB。

そんな燃え盛る火の海に更なる核弾頭が投下されました。

それは「ファミ通」

この雑誌には「クロスレビュー」という、新作ソフトをレビュアー4人が10点満点で採点し、合計点数を公開するという企画が存在します。

このクロスレビューで、なんとASBが40点満点を獲得したのです。

この40点満点のソフト、他にはドラクエ11ゼルダの伝説ブレスオブザワイルドゴーストオブツシマ等、納得に値するメンツが揃っています。

そんな中でのASB、明らかに異質です。

前述の通りグラフィックやモーションは非常に素晴らしい為その点を評価する事には納得です。

しかし、ストーリーモードのペラペラ具合や伝説のキャンペーンモード等、1時間でも遊べば分かる欠点が何も書かれていないのが不自然すぎます。

遊ぶどころかPVだけ見て点数決めたのでは?と言われても仕方ないレベル。

 

その後の顛末

こうして築かれたASBのメッキは剥がれ落ち、見事「クソゲー」の代名詞としてその地位を揺るぎないものとしました。

新品の価格は毎日のように下がり続け、あまりにも中古が大量に流入した為買取が一時停止になるまでの事態になってしまいました。

ここまでの悪い意味でのお祭り騒ぎになったのはゲーム史を紐解いても稀なレベルだと思います。

あまりにも未曽有の大炎上を引き起こしてしまった為、続編的位置づけである新作「アイズオブヘブン」の発売前生放送では制作会社サイバーコネクトツーの社長が「あと1%だけ信じてほしい」と、原作に登場するセリフをもじった内容で謝罪するレベルにまで発展してしまいました。

https://www.nicovideo.jp/watch/sm27763659

引用:ニコニコ動画:発売前生放送より抜粋

原作でそのセリフを言った人は裏切られたけどな…

そのアイズオブヘブンも初週4万本と、ASBの10分の1にまで落ち込むという事態に。

一度失った信用を取り戻すのはかくも難しい…。

 

以上がASB発売時に起こった騒動の一端になります。

9月1日に発売されたASB Rをもってシリーズは完結するのか、それともまだ新作を出すのかは分かりませんが、自分が納得するまでは買わないと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。