どうも、ほんまぐろです。
2023年1月24日にスクウェア・エニックスより発売された「FORSPOKEN」
こちらを終盤まで遊んだ為、その感想を書いて参ります。
ファーストトレーラー公開からその映像美とアクションで話題となったPS5&PC向けゲームである本作。
ファイナルファンタジー15の開発を担った「Luminous Productions」が開発を手掛けています。
しかし発売を迎えてから約1週間、世界中のレビューを統計して数値化したメタスコアは100点中66点、ユーザーの感想を数値化したユーザースコアは10点中3.3点と正直かなり低め。
引用:「FORSPOKEN」メタスコア
参考ですが「FF15」は2023年現在では【メタスコア88】【ユーザースコア7.7】となっています。
今回はこのゲームの何が良いか・悪いかを実際にプレイした内容を元にご紹介致します。
イントロダクション
アメリカのニューヨークで暮らすフレイ・ホーランドは赤ん坊の頃にホーランド橋に捨てられているのを拾われた孤児。
その後孤児院を転々とし、20年間荒れた生活を送ってきた。
そんなある日、21歳の誕生日を迎えたフレイは廃ビルの中で不思議な腕輪を拾う。
軽い気持ちで腕輪を装着するフレイ。
すると突然空間に大きな穴が開き、フレイは吸い込まれてしまう。
気が付くと見知らぬ土地に投げ出されていたフレイ。
そこは見たこともない獰猛な動物やゾンビの如く蠢く魔物、そして巨大なドラゴンが闊歩する異世界「アーシア」だった。
ゲーム内容
プレイヤーはフレイを操作し、異世界アーシアを探索します。
アーシアは突如発生した瘴気で滅亡の危機に瀕しており、その影響で動物や住人がゾンビの様な魔物に変貌し襲い掛かってきます。
この魔物達を腕輪「カフ」の力で使用できるようになった魔法を駆使して撃破し、瘴気の謎を解きつつニューヨークへ戻る事が本作の主な目的です。
良い点
【魔法パルクール】
開発が最もアピールポイントとしている要素。
パルクールとは建築物や自然の中を「走る」「飛ぶ」「登る」という自身の身体能力のみでダイナミックに移動する移動方法・スポーツの一種です。
フィールドを移動中に〇ボタンを押すことで発動し、押している最中はゲージが続く限り永続で発動します。
常時ダッシュ状態に加え段差や障害物等があるとそれらを自動で飛び越えたり駆け上ってくれる魔法です。
これが非常に爽快。
パルクールらしいダイナミックな動作でビュンビュンかっ飛ばし、飛び越え、駆け上る。
オープンワールドにおいてプレイ時間の多くを占める「移動」が楽しいのは非常に大きい。
更にPS5特有のハプティック振動により岩のゴツゴツ感や風を切る感覚を振動で味わう事が出来る為、没入感がググッと高まります。
プレステが誇る名オープンワールド「Marvel’s Spider-Man」を彷彿とさせるような、「移動しているだけで楽しいゲーム」となっています。
更にこの魔法パルクールはバトルにも活用でき、相手の攻撃をパルクールらしいダイナミックな動きで回避する事が出来ます。
PS5専用に作られた圧倒的なグラフィックから繰り出されるド派手な攻撃をパルクールで華麗に回避し、隙を見て反撃の魔法を叩き込む。
この流れがワンボタンで出来る為、非常に簡単かつ爽快なアクションを堪能することが出来ます。
【魔法バトル】
フレイは魔法の腕輪「カフ」を装着したおかげでパルクール魔法以外にも様々な魔法を使うことが出来、それらを駆使して魔物達と戦っていきます。
最初は「連射弾」と「爆裂弾」、「盾魔法」の3種類しか使うことが出来ませんが、ストーリーに沿って炎の剣による近接攻撃、炎の槍・水の矢による遠距離攻撃等徐々に使える魔法が増えて行きます。
飛んでいる敵には連射弾、群れているゾンビには爆裂弾、接近してくる敵には炎の件による範囲攻撃等、相手との相性を考えて魔法を叩き込んでいく楽しさがあります。
【ゲームとしてのクオリティ】
実質PS5専用のゲームとして開発されているだけあって、ゲーム自体の品質は非常に高い。
グラフィックは非常に綺麗な上に処理落ちも一切無し。
ファストトラベルを使用してもロード時間は1秒程度で済みます。
現時点ではエラー落ちや目立ったバグ等も発生していません。
「処理落ち」「ロード時間」「バグ」という、オープンワールドには付き物の問題点を上手く軽減させているのは非常に素晴らしい。
気になった点
【街が無い】
まずこの異世界アーシアには街が一つしかありません。
それ以外の街や村は瘴気の影響で既に廃墟となってしまっています。
「地方の影響が色濃く出る街を探索する」という行為はオープンワールドの醍醐味とも考えている為、「街の探索が無い」というのは結構デカい。
唯一ある街も探索要素は殆どないうえに肝心のパルクール魔法が使用できない為、殆どイベント用マップと化しています。
【マップが完備されている】
マップに宝箱の位置やダンジョン、能力アップ用の施設等が全て記載されている為、自分で探索・発見する楽しみは殆どありません。
マップから行きたい施設をマーキングしてパルクール魔法でかっ飛んでいくだけです。
【宝箱の味気無さ】
道中の宝箱には装備品が入っておりません。
今作における装備品は「マント」と「ペンダント」のみで、どちらもダンジョン等で入手する形式になります。
なので宝箱に入っているのは
- 装備品を強化する為の素材
- 素材や回復薬の所持上限を上げる為の素材
- アイテムと交換できる硬貨
のみです。味気ない事この上ない…。
酷い時には回復薬の素材が出てきます。
宝箱を守る強敵を必死の思いで倒してワクワクしながら開けたらその辺に生えてる草が出てきた時の絶望感と言ったらもう…。
【BGM関連】
フィールドを探索中に流れているBGMは基本的に物々しい雰囲気の重い曲。
それが悪いとは言いませんが、それだけだと流石に気が滅入ります。
滅亡寸前の世界だからしょうがないと言われると何も言えませんが…。
【キャラクター関連】
魔法の腕輪「カフ」は喋る事が出来る為、フィールドでは基本的にフレイとカフの掛け合いを聞くことになりますが、その内容が基本的に仲の悪い内容で聞いていて気が滅入ってきます。
特にフレイはカフに対してナチュラルに「お前」呼ばわりしたり嫌味な事しか言わない等、正直憎まれ口の範疇を超えています。
総評
2020年に「PROJECT ATHIA」の名で発表され、そこから延期を挟み2023年に「FORSPOKEN」として発売された本作。
抜群の疾走感を楽しめる魔法パルクールやド派手な魔法バトル、ロードやグラフィック関連等、その爽快感は確実にPS5という新世代でしか楽しめない内容です。
その反面、移動のみに特化したフィールド探索や「街が無い」「宝箱のワクワク感が無い」というそもそもの探索要素の薄さ、何より気の休まる事のない主人公とカフのやり取りやストーリー等、嫌いな人は絶対に目につくであろう点が多いのも事実です。
エルデンリングの様な探索要素、ウィッチャー3の様なストーリー性を求めると確実に肩透かしを喰らいます。
ただ決してクソゲーではありません。
そこだけはハッキリ言えます。
正直今回のメタスコアやユーザースコアは低すぎると思います。
恐らくですが、PS5特化で作られたものを無理やりPCでも出したので要求スペックがバカ高かったりそれを満たしても満足に動かないとか、主にPC版方面で不満が重なったのではないでしょうか。(上記の通り不満点も少なくはないですが。)
PS5をお持ちの方であれば買って損はないアクション性ですので、まずは体験版で触ってみて下さい。
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