どうも、ほんまぐろです。
2023年7月28日に発売となった「なつもん!~20世紀の夏休み~」
こちらを購入し、序盤を遊んでみました。
今回はその感想を書いて参ります。
なつもん!とは?
まずこの「なつもん!」というゲームはどういうゲームなのか。
主人公はサーカス団の一味とともに生活を送る10歳の男の子。
ある日田舎町のよもぎ町へやってきた主人公達は、この地で8月1日から31日までの一ヶ月を過ごすことになります。
そんなよもぎ町での一ヶ月間の「夏休み」を自身で体験していくゲーム
…まぁ言ってしまえばまんま「ぼくのなつやすみ」です。
ほぼ丸パクリと言っても過言ではありません。
なぜここまで酷似したゲームなのかというとそれもそのはず、制作しているのはかつてぼくなつシリーズを手掛けたミレニアムキッチン、そしてディレクターを務めた綾部和氏が作っているゲームだからです。
このゲームが発表されたときからそれに気がついたかつてのぼくなつファンはきっとこう考えたに違いありません。
「またあのぼくなつが楽しめるの!?」と。
まずはそんなぼくなつシリーズを再び楽しみたい人に向けた比較検証を行っていきたいと思います。
ぼくなつシリーズとの共通点・特徴
主なゲーム内容に関してはぼくなつと殆ど同じです。
朝起きたら朝ごはんを食べて
ラジオ体操へ行き(勿論サボってもOK)
虫取りや魚釣りに興じたり、町人達と交流を深めたり、花火大会や夏祭り等のイベントに参加したり
夜になれば晩ごはんを食べてお風呂に入り(近場であれば外出もOK)
最後に絵日記を付けて眠る。
かつてぼくなつファンが楽しんだ一日を
もう二度と戻って来ない、宝物のようなキラキラした少年時代の一日を満喫することができます。
自分で書いてて死にたくなってきた
また、PVが公開された時点でハードがSwitchであることに合わせて3Dポリゴンで描写されていることが判明し、「良くも悪くも背景が2Dだったぼくなつとは違うゲームになるんじゃないの?」と懸念した人も多いと思います。
自分もその一人。
しかし、実際に遊んでみるとその辺が非常に良くできています。
建物の中や一部のフィールドは2D背景をメインとした視点になるため、想像以上にぼくなつの気分を味わうことが可能。
背景の描写もちゃんと凝って作り込まれており、ノスタルジックな気分を更に向上させてくれます。
また、ぼくなつでは恒例となっていた毎日の食事シーンも同様に注力されており、毎日バリエーション・ビジュアル共に富んだ食事シーンを堪能することができます。
毎日違うご飯が食べられるって本当に幸せなことなんですよね…
ぼくなつと異なる要素・特徴
そんなぼくなつシリーズの懐かしい楽しみを体験できる一方で、同シリーズにはなかった要素も登場しています。
まず一番大きいのは何と言っても3D化でしょう。
上述した一部のマップを除くほぼ全てが3Dのオープンフィールドとなっており、自由に操作して探索を楽しむことができます。
町中では住民たちが思い思いの生活を営んでおり、そんな町中をセミの鳴き声に背中を押されながら駆け抜けているだけで楽しくなってきます。
マップ自体も序盤こそ近所しか探索することができないもののかなり広めに作られており、今後探索範囲が広がれば更に楽しい夏休みを満喫できること間違いなしです。
マップが広めな割にロード時間がしっかり短いのもグッドポイント。
建物からフィールドへ出るときにせいぜい2~3秒挟まる程度です。
もう一つの要素が「ステッカー」
町中でのサブイベントやコレクション要素を達成していくことで「ステッカーゲージ」が上昇し、ダッシュや崖登り時間を延長することができます。
これはまぁ、弁解の余地なくゼルダのがんばりゲージです。
ビルや他人の家の壁、切り立った崖を垂直によじ登ったりマントで滑空するぼくくん(10)の底知れなさよ。
さてはマサラタウン出身だなおめぇ?
ただ、ゲージが増えて今まで行けなかったところに行けるようになった時の達成感は格別です。
メトロイドヴァニア系のゲームに通ずるものを感じますね。
虫取りや魚釣りの実績でもステッカーが増えるので収集要素の形骸化防止にもなっており、珍しい魚や虫を探してついつい時間を忘れて走り回ってしまいます。
気になった点
ゲームシステムやキャラクター、BGM等に不満はありません。
しかし、やはりグラフィックの粗さや処理落ち等が気になる点は否めません。
グラフィックに関してはこの価格帯のゲームであればやむなしといったところですし、処理落ちに関してはもうSwitchの宿命と言ってしまえばそれまでなんですが…
それでも現世代クオリティでこの夏休みの毎日を満喫したかったという気持ちは正直あります。
ただこのゲーム自体が「あの頃の夏休みを満喫する」という緩いコンセプトのゲームである為、処理落ちがゲーム性に直結していないのが救いです。
青空の下、セミの鳴き声を聞きながら町中を駆け回っているうちにそんな現実的な問題はどうでも良くなります。(虚ろ目)
総評
良い意味で「ぼくのなつやすみをもう一度遊べる」ゲームです。
最近よくあるじゃないですか。
「◯◯の精神的続編!」とか「◯◯を手掛けたスタッフが再集結!」みたいな文言を使う割に表面的な部分しか似てないがっかり似非ゲーム。
最初PVを見た時点では「このゲームも結局はそんな類の評価に落ち着くんじゃないかな…」と危惧していました。
が、蓋を開けてみればそんなことは全くございません。
紛れもなく「ぼくなつ」のスタッフが「令和版ぼくなつ」として作った「新世代のぼくなつ」となっています。
朝起きてご飯を食べて、ラジオ体操に出かけて友達と遊び
クタクタになるまではしゃいで帰ってきたら美味しいご飯とお風呂で体を癒やし
明日にワクワクしながら眠る…。
あの頃は、毎日が宝石だった。
そんな懐かしい記憶を思い起こしながら楽しめるゲームとなっています。
ぼくなつシリーズを楽しんだファンはもちろん、かつての少年時代に戻ってすべてが楽しかったあの頃の夏休みを満喫したい人や現実逃避したい人。
そんな人達にぜひ体験してほしいゲームです。
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