どうも、ほんまぐろです。
2024年1月25日に発売された「龍が如く8」
こちらをクリアしましたので、ゲームの感想を書いて参ります。
プレイ時間はある程度サブクエストやプレイスポットを回りつつ78時間となりました。
ネタバレは記事前半は無しですが、後半からはネタバレ全開となります。
未プレイの方はご注意ください。
ゲームとしての完成度(戦闘面) ※ネタバレ無し
まずゲーム全体を通じての感想ですが、非常に完成度の高いゲームだと感じました。
前作「龍が如く7」でジャンルが「アクション」から「コマンドRPG」へとガラッと変わり、発売前こそ賛否両論だったものの発売後は高い完成度から好評を得ておりました。
今作はそんな前作のシステムを順当に進化させたシステムとなっており
- キャラを移動させてバックアタックや連携・吹き飛ばしを狙う位置取り
- 円・直線等の多彩な範囲攻撃を活用した集団戦
- ジョブチェンジによる役割分担
と、コマンドRPGとして欠かせない要素をアレンジしつつうまく現代日本の世界観に落とし込んだ調整が非常に素晴らしいです。
更に本作では前作「7」で登場するもプレイアブルキャラに至らなかったソンヒがプレイアブルキャラとして正式に加入するのが本当に嬉しかった。
理由はわかりませんが彼女の技「サディスティックヒール」を使うと無性にスクショを取りたくなります。
理由はわかりません。わかりませんけどね。
バーチャファイターの新キャラですか??
ゲームとしての完成度(サブ関連) ※ネタバレ無し
戦闘面以外の部分、寄り道関連に関しても個人的には非常に完成度が高く満足できる内容だったと思います。
今作で再び主人公の一角を担った桐生一馬の「やり残したこと」や「過去の思い出」を追体験していく「エンディングノート」という要素が登場しました。
詳細はネタバレありの項目に後述しますが、過去シリーズを遊んだファンにとっては堪らないご褒美となります。
そして特記すべきはプレイスポットの一つである「ドンドコ島」
なんの前触れもなくガチャピンとムックが出てきてマスコットやってる事とか
どう見ても「どう◯つの森じゃねぇか!!セガ見境なさすぎ!」とか
色々思うところはありますが、それらを遠い彼方にぶん投げるレベルで非常に楽しかった。
やっていることは本当にどう◯つの森なんです。
作れる建物に風俗ビルだのホストだのが混じってたりゴミを不法投棄する悪徳業者をバットでシバいたりとアダルティな要素が若干見受けられますが、そこ以外は本当にどう◯つの森なんです。
それが楽しくない訳がない
どう◯つの森に激ハマりして500時間近く溶かした前科を持っている自分にとってはハマる要素しかなく、メインストーリーそっちのけで星5つまで突っ走ってしまいました。
ストーリー・キャラに関して ※ネタバレあり
※ここからはネタバレ全開となります。ご注意ください。
正直ここはかなり賛否が分かれる要素かなと思いました。
まずはストーリーに関して。
前作「龍が如く7」は新たな主人公・春日一番の出生の秘密と彼を取り巻くキャラクター達の関係を利用した怒涛のストーリーが展開し、それに見事にやられる人が続出しました。
しかし本作は前作に比べるとかなり平坦、というか薄味な内容になっている印象を受けました。
これに関しては正直「龍が如く7」が良すぎたという点に尽きるのではないでしょうかね。
春日とも桐生とも関係のない人物たちとの物語を延々と見させられている感じで、7の様な熱く燃えるシナリオという感じではなかった印象です。
あとは全体的にVtuberや配信者をピックアップするスタンスが見え隠れするのもちょっと気になりました。
いくら何でもヤクザのトップに生インタビューしてるVtuberって変だと思わないですかね…?
それを無条件で信じて行動する一般人たちのバカさ加減もちょっとやりすぎな気がします。
現実世界の国民も同レベル?さもありなん
そしてキャラクターに関して。
春日がハワイに行くきっかけになった彼の母親・茜さんは当初は物語のキーになる感じを出していたものの、結局は大した出番はなく最後は子守役で終わるという微妙な終わり方。
正直活かしきれていなかった気がします。
パレカナの正当な後継者である少女・ラニも遥の二番煎じであることは否めませんでした。
勿論、桐生に遥かとダブらせて見せる必要があったからしょうがないとは思います。
しかし春日や桐生とそこまで関わりがないためプレイヤーとして物語が気になることもない。
なんか知らないところでピンチになっている人がいるからとりあえず助けとこうか?くらいののりでしかプレイできませんでした。
もう少し春日たちとラニの交流があれば…!
その他のキャラに関しては色々思うことがあるキャラに関してのみ書いていきたいと思います。
【春日一番】
我らが主人公。
彼に関しては安定のクオリティでした。
7と同じくバカで直情だけど強かで頭もキレる、桐生とは異なる魅力を持った主人公として終始活躍していたと思います。
ただ前述した通り、前作の終盤で見せたような中谷さんの熱い演技を活かすストーリーにできなかったのが個人的には残念でした。
【桐生一馬】
6まで主人公を務めた、まさに伝説の男。
今作はそんな伝説の男の最後の物語という触れ込みでした。
エンディングノートや追憶ストーリーはそんな最後の物語に相応しい、過去の懐かしいキャラや思い出のオンパレードで本当に感動しました。
誇張抜きでオンパレードです。
しかも秋山との再会やマスターとの会話等、プレイヤーが望んでいたものをしっかりと見せてくれて本当に嬉しかったです。
アサガオの子がキャバにハマっているのがちょっと悲しかったですが。
「龍が如くを遊んでいてよかった」と心の底から思わせてくれる嬉しい寄り道だったと思います。
そして物語終盤
なんかよくわからない理由で海老名とケジメをつけた後病院に運ばれた桐生さん。
ここで息絶えて桐生の墓をバックに春日たちの後日談が始まる
とはならず、普通に生きていました。
ここでセガが「桐生さんを退場させる」という冒険に出られなかったのは個人的に残念でした。
もちろんゲーム内でも生きる決意をしたばかりなので、闘病生活を始めるという選択は何も間違ってはいないですが。
ちなみになぜ大道寺一派との契約が途切れて普通に名乗れているのかが謎でした。
なにかそんな描写あったっけ…?
【山井豊】
序盤のボスとして登場し、終盤は助っ人キャラとして輝いていました。
キャラとしてはいい味出していて凄く好きですが、終盤勝手に自己解決した上に自己退場してその後出番なし。
勿体なさすぎる…!!
せっかくの良キャラなのにメインストーリーの盛り上がる場所で絡めず、非常に勿体ないなと思いました。
【不二宮千歳】
あまりにも戦犯すぎる…。
アルヴィン以上に罪の重いキャラ
彼女のせいで前作スピンオフ「名を消した男」で実質相棒役を務めた花輪が雑に処理されてしまって本当に悲しい。本当に何のドラマもなくモブのように一瞬で。
理由が理由とはいえ流石に度が過ぎるというか…。
真相を告白するシーンでも緊迫した空気の中Vtuberの声で明るく語りだすのがあまりにもサイコ極まるシーンで、理解よりも恐怖心のほうが勝ってしまいました。
そこまでやらないと春日達が信用しないからしょうがないとは思いますが。
プレイヤーとしては到底許せませんが、春日が許すっていうなら何も言えん…。
【三田村英二】
絶対裏切るだろうなと思ってたら案の定だった。
いや、裏切るまでの過程は正直どうでもいい。
なんか終盤全然出てこなくなって、やっと出たと思ったらいきなり落ちぶれてるのどういう事??
あまりにも唐突すぎて最初誰だか全然分かりませんでした。
どのタイミングで日本に帰ってどのタイミングで暴行にあって、どのタイミングで住所晒されて凸されてるのか何もかもが分からん。
どっか大事なイベントスキップしたか??ってちょっと前のデータからやり直したレベル。
闇落ちした理由もサラッと済ませられるし、扱い方が本当に雑だなと感じました。
【海老名正孝】
ラスボスその1
正直ポッと出感が否めなさすぎるラスボス
ただのポッと出ラスボスであればまだ過去の龍が如く作品によくあったので良かったものの、よりにもよって前作のキーマンであり漢の中の漢として描かれた荒川真澄を下げるような事実を引っ提げての登場。
台無しだよ…
海老名本人も今作で暗躍する目的は自殺願望の如き理由と非常に説得力が薄い。
ただポッと出るだけに収まらず、綺麗に完結していた前作に砂を掛けるような蛇足感が正直きつかった。
しかも腹違いの兄弟という関わりがある春日とは会話らしい会話もなく退場。
も、盛り上がらない…。
【ブライス・フェアチャイルド】
ラスボスその2。
こいつも海老名と同様序盤こそ大物感が漲っていたものの、後半になるに連れ凄まじいスピードで小物化。
「なんだこの存在感…一体どういう力を持っているんだ…!?」
↓
「ただの両手にサブマシンガンおじちゃん~手榴弾を添えて~だったよ…」
台無しです…。
というか序盤で見せていた
- 拳銃をジャムらせるような不思議な力の片鱗
- 何十年も前から見た目が変わっていない
みたいな描写は一体何だったんだ!?
「パレカナの代表なんてやつの顔の一部…真の化け物だよ。」みたいなセリフは何だったんだ!?
結局はどこかのマフィア出身というなんてことのない小物設定。
ラスボスとしての魅力は正直皆無に等しかったと思いました。
【堂島大吾&真島吾朗&冴島大河】
ついに帰ってきた伝説の3人。
個人的に一番扱いが不遇で不満に感じました。
だってこの3人ですよ?
過去シリーズを遊んだ人にとって思い入れがないわけがない3人です。
そんな3人の挫折と復活という頑張らなくても盛り上がるはずのイベントをこんなにも味気なく済ましてしまうなんて…。
まず伝説の3人がVtuberに潰されるという事実で冷め
桐生の危機に駆けつけたあとも盛り上がるイベントも特にないままイベント戦をこなしつつ「ここは任せて先にいけ!」をやって出番終了
領域展開して殴り合うのは個人的には好きでしたけど、ボタン連打で速攻終わるので感慨にふける時間もないという。
といった感じで、正直キャラクターの扱いやストーリーに関してはかなり首をかしげざるを得ない程に雑な気がして、後半はかなり盛り下がっていました。
雑と言えば終盤のダンジョンも正直かなり雑でした。
大量に出てくるコピペヤクザをドンドコレーザーの極みや応龍の極みでなぎ倒すだけの単純作業。
せめてイカやサメみたいなギミック在りのボスがもっといればなぁ…。
嫌なら縛れって話しなんでしょうけどね
総評
以上が本作を遊んだ感想です。
ゲームとしての完成度は非常に高いものの、ストーリーやキャラクター関連ではかなり雑な作り方をしていた
というのが正直な感想です。
前作「龍が如く7」がストーリー・キャラクター共にシリーズ最高傑作と名高い「龍が如く0」に負けず劣らずのクオリティだった分、その期待のハードルの高さからの落差がかなり気になった、という印象です。
ただ、繰り返しにはなりますがゲームとしての質は非常に高く、サブストーリーもプレイスポットもドンドコ島も時間を忘れて遊び込んでしまうほどに楽しかった。
もし次回作の予定があるなら、是非キャラやストーリーをもっと大事にしながら作って頂きたいと思います。
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