どうも、ほんまぐろです。
2020年6月19日に発売されました「THE LAST OF US PART II」
無事クリアしましたので、感想がてら本作を振り返っていこうと思います。
言うまでもなくネタバレ全開なので、本編未クリアの方はご注意ください。
賛否分かれる衝撃作
前作「 THE LAST OF US」はアンチャーテッドシリーズで一躍その名を広めたノーティードッグの新規IPとして注目を集めましたが、PS3トップクラスのグラフィック、ジョエルとエリーの絆を描いたシナリオ等、抜群の完成度により見事名作の称号を得た作品です。
そんな名作の続編を描く今作PART2は、PVが公開されるや否や一気にゲーム界の話題を掻っさらい、多くの期待が寄せられていました。
そんな今作ですが
個人的な感想としては名作だと思います。
が
賛否両論分かれるだろうな、と思いました。
まずはそんな「賛否両論分かれるだろうな…」と思ったうちの1面、キャラクターに関する点を紹介します。
ジョエル
前作の主人公。
長い旅を通してエリーとの絆を育み、最後はエリーとワクチンを天秤にかけ、世界を敵に回してまでエリーを救いました。
そんなジョエルさん
まさか開幕30分で殺害されて退場するとは…。
そもそも今作の情報をドシャットしてまっさら初見で挑んだ自分ですが、正直な話ジョエルは今作で犠牲になるだろうなとは思っていました。
我々プレイヤーの視点からすれば仕方のない行為ですが、あの世界に生きる人々にとってみれば許されないような行為をしたわけですし、おそらくその報いを受ける形にはなるだろうと。
でもさ?
30分はないでしょうよ…。
30分っていったらアンチャーテッドでサリーが
「馬鹿でかい黄金の像ちゃんかぁ…❤️」
とか言ってる辺りですよ?
導入オブ導入。
そんな最序盤で亡くなって退場するとは思っていなかったので、だいぶメンタルやられました。
エリー
前作、そして今作の主人公
前作ラスト、ジョエルが自分を助けてくれたが何かを隠している事を感じ、今作では距離を置いています。
しかし、そんなエリーでも目の前でジョエルが嬲り殺される現実は受け入れられなかった。
ジョエルを死に追いやった奴らを全員この世から葬り去る決意をし旅立ちます。
まぁ、普通に考えてあんな場面を見せられて何も思わない人間なんかいませんよね。
ましてや育ての親であり命の恩人。
自分もジョエルが痛めつけられている時はコントーラーを握りしめすぎてメキパキ言わせていました。
今作はそんなエリーの復讐の物語。
とにかく前作の純真無垢だった頃のエリーと比べるとまるで別人。
所々に挿入されるジョエルとの追憶シーンに登場する過去のエリーちゃんと見比べて涙が出るほどの様変わりようでした。
更に新キャラクターであるディーナ(女性)と怪しい雰囲気を醸し出す始末。
異様に近い二人の距離感に違和感を覚え、イチャイチャし出した上に画面が暗転した時はビックリしました。
思わず「そんな子に育てた覚えはねぇ!!」とか「いつまで喋ってんだ!もう消灯だぞ!」などと口走ってしまい、思考回路はショート寸前。
そう言うキャラクターなんだと事前に匂わせていてくれればよかったんですが、前作ではそう言った要素が一切なかったと記憶していたため戸惑いました。
そんなディーナを連れて仇が潜むシアトルへ向かうエリー。
メンバーを次々と葬っていくも、肝心のジョエルに直接手を下した人物は仕留めることが出来ず、逆にアジトを襲われてしまいます。
なんで新キャラすぐ死んでしまうの…??
ディーナの元彼として登場し、最後までエリーとディーナを心配して二人の旅をサポートしてきたジェシー。
最後の最後であっさり退場してしまう辺り、このゲームの根幹をなす不条理を体現しているようなキャラだったと思います。
個人的に嬉しかったのが、中盤で発覚したディーナの妊娠に関して、相手がジェシーだった事。
あんな悲しい最期だったけれど、ちゃんと彼の人生にも意味があって、その役目をしっかり果たせてたんだなって安心しました。
アビー
今作のもう1人の主人公
ジョエルが前作ラストで手にかけたファイアフライの医師の娘。
ジョエルに酷い苦しみを与え、最終的に死に追いやった張本人。
そんなキャラクターを主人公としてプレイヤーに操作させるとか、ノーティーは鬼か?
これは恐らく賛否分かれる中で最大級だろうなとは思いました。
前作に思い入れがある人ほど、きっと受け入れられないと思います。
自分も最初のうちはわざと攻撃をくらって痛めつけていました。
ただ、彼女がそう言う行動に出ることはある意味必然だと思います。
なんせ、この退廃した世界で唯一信頼できる最愛の父を殺されたわけですから。
しかも行為自体は褒められたものではないにしろ、世界を救おうとした父を無残に殺された彼女の復讐心は計り知れません。
エリーに戦う理由があるように、アビーにだって戦う理由がある。
そこがしっかり描かれていたのは大きい。
それは2人だけではなく、そこら辺の雑魚敵ですらそう。
連れている相棒が倒されれば悲しみ逆上して襲いかかってくるなど、システム的にも本当によく作り込まれているなと感心しました。
またアビーは敵対している宗教組織の姉弟と仕方なく行動を共にする事になります。
姉は戦いの最中死んでしまいますが、弟のレブは最後まで生き残り、アビーにとって無視できないほどに大きい存在になります。
どれほど大きい存在かと言うと、レブを救うために仲間の兵士を撃って敵に回すほど。
奇しくもジョエルと同じような行動をとり、エリーと同じ関係を築くわけです。
ここが非常に面白い。
復讐を諦めきれないエリーと最後の一騎討ちに臨むアビー
しかし、守るべき存在ができたアビーは「自分はもう戦わない」と拒否。
あと一歩まで追い詰めたエリーも遂に復讐を断念。
最後の最後、とどめを刺そうとしたエリーの脳裏に浮かんだジョエルに、エリーは何を思ったんでしょうかね…。
ただ、個人的にはアビーにも報いを受けさせろとは思いました。
前作でプレイヤーが見守ったジョエルとエリーの人生を台無しにした張本人ですしね。
しかしそうすると今度はレブがアビーの仇を討つ人生になる。
本当に難しい…。どうしようもない、人生そのもののようなシナリオでした。
ただ、せっかく1と2を通じて人の死や復讐の意味、人生の不条理さを描いてきたのだから、最後にアビーを手にかけるかどうかはプレイヤーに選択させて欲しかった。
それでも自分は見逃すと思いますけどね…。
ゲームとしての出来
シナリオやキャラクター面で賛否分かれると思いますが、システムやグラフィックに関しては文句なし。
前作でただでさえ綺麗だったグラフィックは、今作で更に進化。
最早至高の領域
前作のリマスター版から追加されたフォトモードによってただでさえハイクオリティな映像を自由に撮影することが可能に。
思うままに荒廃したアメリカを探索することが可能になりました。
廃墟や幻想的な好きな人にとってはたまらない作品です。
戦闘に関しては回避機能が追加され、前作と比べて格闘戦要素が増えました。
アビー編はそれが特に顕著。
アンチャーテッドかな?
アンチャーテッドかな?
バイオハザードかな?
グラフィックが格段に進化した事により、感染者達の不気味さもグレードアップ。
特に新登場したシャンブラーは怖い・キモい・(攻撃が)キツいの3Kで、見事最大の敵となりました。
こいつに比べたらクリッカーなんて近所の気さくなお兄さんみたいなもんだし、
影からこちらをチラチラ見ているストーカーに至っては癒されるレベル
マジ萌え
総評
前作に輪をかけて陰鬱としたシナリオ、憎しみの連鎖から逃れられないキャラクター達
そういった部分に関しては好き嫌いが分かれる部分ではあるものの、それ以外の戦闘や探索、システムに関しては圧倒的なクオリティを持った作品でした。
確実に人を選ぶ作品だと思います。
復讐に心を奪われた主人公達や失われた社会の中でタガが外れた欲望に身を任せて生きる人民達。
そんな醜いエゴが渦巻き、結果として自分達を追い詰めている過酷な世界
でも
だからこそこの世界は
こんなにも美しいのかもしれません
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