どうも、ほんまぐろです。
2021年9月30日に発売された英雄伝説シリーズ最新作「黎の軌跡」
こちらをクリアしたので、その感想を書いていきます。
サブクエストを全てクリアしつつ攻略し、最終的に61時間でクリアとなりました。
例によってネタバレ無しの後にネタバレ全開の項目が来ますので、未クリアの方はご注意ください。
創の軌跡をもってリィン達による帝国編が一区切りつき、今回からは舞台も一新、カルバード共和国となっています。
設定やキャラクターも一新されるため、今まで軌跡シリーズを遊んだことが無い方も入りやすい作品だと思います。(あくまでほかのシリーズタイトルと比べると、ですが)
クオリティに関して
軌跡シリーズは閃の軌跡で頭身が上がっていこう、拙いモーションやモッサリした挙動がたびたびやり玉に挙げられてきました。
今回も正直その面はあります。
SNSではエレインが真顔で高速キンキンやりつつ話すシーンがネタにされているのを見かけました。正直自分もそこはかなり笑った。
ただ、劇的に向上したシーンも多く見受けられます。
モーションキャプチャーを導入したムービーは非常に滑らかに動いておりました。
また、グラフィック自体も非常にきれいになっており、単純なクオリティの面でいえば過去作を凌駕しております。
もう一つ軌跡シリーズでネタにされるのが「セリフ」
雛鳥、薫陶、久闊を叙する、魂消る等、シナリオライターさんのマイブームが前面に押し出されたテキストはよく話題になりますが、今回もそういったものが結構見受けられました。
その一部をご紹介します。
半グレ
マジでびっくりするくらい出てきます。
右を向いても左を向いても半グレの文字。一生分の半グレを見た気がします。
ハン
主にアーロンが多用していました。
会話の頭には大抵この文字が付いています。
しかも「ハッ!」「ハン…?」等バリエーションも実に豊か
豊かなのか乏しいのかどっちなんだよ。
姦しい
頻度はそこまで多くはないですが、滅多にどころか全く使わないので異常に耳に残る。
こんな言葉使う10代おるんか???
っ…、…ぁ……
使い勝手がいいのはわかるけどいい加減懲りろと10回は言いたい。
戦闘システムに関して
今作では従来のコマンド型戦闘に加え、イースの様なアクション要素を前面に押し出した「フィールドバトル」を自由に切り替えることが出来ます。
サクッと倒してアイテムやセピスを稼ぎたいときはフィールドバトル、経験値稼ぎはコマンドバトルと適宜切り替えて戦えるため非常にスムーズに進める事が出来ました。
コマンドRPGの至上命題でもある「面倒な雑魚戦」を、その部分だけアクションにしてサクッと処理させるという方法はなかなか画期的だと思います。
中ボスやボス戦は強制コマンドだったのがちょっと残念でしたね。せっかくなのでボス戦もアクションでやってみたかった感はありますが、まぁそれはイースやれって事でしょう。
そのボス戦コマンドバトルですが、びっくりするくらいヌルかった。
今回任意のクォーツを攻撃や防御といったそれぞれのラインにセットし、そのライン上の属性の蓄積地に応じて発現する「シャードスキル」というシステムが登場しました。
このシャードスキルのアーツ(魔法)のラインで発現する「アークフェザー」というスキルが余りにも強すぎた。
アーツを使うたびに追撃が40%の確率で発動、アークフェザー改ともなれば50%とかなりの割合でポンポン発動します。
ダメージも高いうえにおまけの遅延効果付きと至れり尽くせり。
- 主人公ヴァンを回避特化にしてコインバレットでヘイト集め
- 残った3人でオブシディアレイ(遅延効果付き魔法)連発
この戦法で遅延が効くボスは順番すら回ってこずに一方的に血祭りにあげる事が可能です。
遅延が効かないボスでもアークフェザーの追撃でゴリゴリ体力が削れるのでやっぱり血祭り。
ボス「ようやく順番回ってきた!くらえええ!!」→回避特化ヴァンで回避 or シールドで防御
初めてボスに同情しました。
キャラクターに関して ※ネタバレ有り
※※ネタバレ有り※※
ヴァン・アークライド
遊撃士や警察等、従来の主人公達とは違う裏の舞台をメインとした職業に就いています。
年齢も24とRPG主人公にしては高めという事もあり、酸いも甘いもかみ分けたダーティな人物像を想像していました。
が
蓋を開けてみればいつものチョロアマ軌跡主人公でした。
軌跡主人公お馴染みのSクラフト・ 頭ポンポンもばっちり取得しており、正直お腹いっぱいです。
その正体は七十七の悪魔を束ねる五柱の魔王の一柱である「漂泊の魔王」そのものであり、最後は自身の封印を選ぶという某ウィツァルネミテアと同じ運命になる…ハズだったのですが、ちゃっかり生存。
しかも力の源である魔核を次元のかなたにブン投げる事で生還するという無茶苦茶っぷり。
そんなんでいいのか…(困惑)
終章のタイトルが「いつか還る貴方のために」だったので、自分を封印したヴァンを助けるまでアニエスが事務所を守る、的なエンディングかなと思っていたのですが…
まさか自分でラスボス蹴破って還ってくるとは…。
未だヴァン自身の力も消えておらず、残った四柱やグレンデル化、メア等の謎と合わせて今後の展開に期待です。
アニエス・クローデル
今回のメインアタッカー。
設定面で言えばお嬢様・金髪・おっ○いと軌跡シリーズにおけるヒロイン条件を十二分に満たしたキャラクターでした。
アーツ特化にすると爆速で発動できる為、前述した遅延魔法連発によるメイン火力として暴れまわっていました。
しかも今作は回復がそこまで重要ではなくなる(後述)為、そこら辺の半端な暴力系ヒロインなんざ眼中に無いほどに圧倒的な暴力の権化となっていました。(御幣)
前作「創の軌跡」で結社と関りを匂わせつつ登場したグラムハート大統領の娘ですが、今作で設定的にあまり活かされていなかったかなぁと…。大統領どころか結社の面々すらもそこらへんで普通に飲んでるレベルで登場するので、結社関連は今作では導入程度なのかなぁと思いました。
フェリ・ アルファイド
軌跡シリーズにおいて非常に使い勝手のいい舞台装置として機能している猟兵枠
攻撃バフ+CP自動回復のクラフト「焔の謡」と防御デバフ付与クラフト「クルガの護剣」が非常に優秀で、序盤は大活躍していました。
焔の謡は最後までなんて言っているか良く分かりませんでした。ゆうすぶりぶあぶぶあぶぶあぶーら!
兄のカシムはポッと出の癖に最強の傭兵と謳われているみたいですが、どの世界でもカシムは凄腕の傭兵なんでしょうか。 会いたかったぜ!カシムゥゥ♪♪
敵の様な雰囲気で登場しましたが、結局最後まで敵なのか味方なのかよくわからない感じでしたね。
今作では特に関係性の回収は無かったので、次回作でピックアップされてきそう。
アーロン・ウェイ
両手をバシッと叩きつけて気合入れる枠
背面特効の鷹爪脚が非常に優秀で、序盤のメイン火力として活躍してくれました。
後半魔法の土台が完成するとあっという間に置いていかれていたので、自分の中では事務所でのお留守番筆頭。
鳴り物入りで本格参戦が期待されていた黒月のツァオと多少接点があったものの、特にそれも活かされずに終わったのが残念です。次回作以降ではツァオ含めてもうちょっと活躍してほしいかな…。
リゼット・トワイニング
今作におけるMVP
彼女が使えるクラフト「コバルトカーテン(物理・魔法防御アップ&ダメージシールド)」がイカレた壊れ性能を誇り、とりあえず張っておけばボス戦ですらほとんどダメージを受けずに終える事もざら。
今作で回復が殆ど要らなかった要因の一人です。
アーツ能力も非常に優秀で、攻めても良し守っても良しの文句なしでパーティの中核として活躍してくれました。
やたらと正確さを強調するシナリオや目の色的にロボットだろと思ったらマジでロボットだった。
まぁ、前作でターミネーターが出てきた以上、あまり驚きはないですが…。
彼女が所属するマルドゥック社も社長のうさん臭さや名前の由来からして今後も出張ってきそう。
カトル・サリシオン
性別不詳枠
あそこまで露骨に「実は女の子」アピールされるとベタすぎて笑ってしまいます。
むしろそれすらもブラフで実はロボットだったとか、人間じゃないですとかが出てきそうですが、それも次回以降ですかね。
見た目も声もワジと被っているせいで弟か妹なのでは?と勘違いしてしまう。
性能は典型的な魔法アタッカーですが、クラフトの優秀さでリゼットやジュディスに劣る為泣く泣くお留守番。
あと親しかったエスメレーさんは絶対黒幕の一人だと思ってました。すいませんでした。だって眼鏡なんだもの…。
ジュディス・ランスター
「ああもう!」枠
発売前はビジュアル的に一番ビビッと来たキャラクターでしたが、実際はおっちょこ系のネタ枠という哀しい事実。可愛いのでOKですが。
何故かヴァンと同じく変身できますが、なぜ変身できるのかとかゲネシスが反応した理由等は語られませんでした。
これも次回作以降でキーになってくると思うので、個人的には楽しみの一つです。
戦力的に物理と魔法をバランスよく使うアタッカーでしたが、クラフトの「トワイライトキス(バフ解除)」がこれまたエグイ性能を誇っていました。
相手のシールドがシステム的にバフ扱いとなっていた為、シールドだろうが複数完全バリアだろうが問答無用で剥ぎ取る姿は正に怪盗。
後輩のニナが豹変する気配を残しつつ終了したので、次回作にどうかかわってくるか楽しみです。
ベルガルド・ゼーマン
ノーヘルバイク枠
イラストが公開された時からバルクホルンでは?とささやかれていましたが、案の定バルクホルン本人でした。
前作で聖痕を受け継いだガイウスはエンディングの一枚絵でしか登場しないものの、今作は全体的に教会関係者の動きが活発だったイメージです。
新キャラの守護騎士の2人や対立関係にあるという僧兵、ヴァンの正体である五柱の魔王等、今まで傍観者的な存在だったのが一気に革新に迫ってきた感じがします。
この人自身は典型的な物理アタッカーでしたが、加入の遅さや加入した時点で既に魔法が猛威を振るっていたこともあり出番は皆無に等しかったです…。
ただ設定的にも重要な立ち位置もしくは死亡フラグキャラとして活躍しそうなので、今後も出張ってきてほしいです。
シナリオに関して ※ネタバレ有り
伏線は貼りつつもきっちりハッピーエンドで終える。
第一作目の終わりとしては非常にいい終わり方をしたのではないでしょうか。
閃の軌跡は1~3全てバッドエンドだったので、零の軌跡以来の素晴らしい終わり方だったと思います。
ただ相変わらずボス達が本気で戦ってくれないのは気になりました。
あなた、準備運動すらほとんどできずに一方的に我々にボコられてましたけど…????
今作で明かされた設定的には五柱の魔王くらいで、結社の計画関連も特に進行せずに終わった為若干消化不良感が残ります。
ルートによっては仲良く共闘までしだすので、最早次回作以降は純粋な敵としては出てこなさそうな気配すらあります。
そのルートもストーリーが変わるわけではなく、終盤で共闘勢力が変わるだけなので正直要らなかったかな…と。
ヴァンの裏にも表にも通じるという立場や「人を殺める」という行為的に重みはだいぶ異なってきますが。
グレンデルやメアの謎は普通に気になるので、テンポよく進行させて回収して欲しいです。
次回作への希望
カルバード共和国編の記念すべき第一作として発売された黎の軌跡。
従来の軌跡シリーズの良さは残しつつもブラッシュアップできる部分はブラッシュアップされ、きっちり区切り良く終わらせるという素晴らしい完成度を誇る作品だったと思います。
誤字や脱字、矛盾等が多かったのは気になりますが、次回作はその辺も気にしつつ作っていってほしい。
そして願わくば3作以内に完結させて欲しい。
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