どうも、ほんまぐろです。
3月4日に発売されたswitch用SRPG「トライアングルストラテジー」
こちらの通常エンディングを制覇しましたので、今回はそれぞれの内容と感想を書いていきます。
トライアングルストラテジー自体の感想は下記記事をご覧ください。
言うまでもなくネタバレ全開ですので、未クリアの方はご注意ください。
では、書いて参ります。
エンディングの種類
今作のエンディングは全部で3種類。
モラル(誠実)ルート、ベネフィット(利益)ルート、フリーダム(自由)ルートが存在します。
それぞれのルートに分岐する第17話まではそれぞれ展開に差はあるものの大筋としては共通しており
- 主人公セレノアが仕えるグリンブルク王国がエスフロスト公国により占領される。
- 逃げ延びたセレノアと第二王子・ロランは紆余曲折を経て二国と肩を並べる強国・ハイサンドに協力を取り付け、グリンブルク王国の奪還に成功する
- 奪還後、そもそもの戦争の原因となったグリンブルク領内の採掘場で大量の岩塩鉱床が発見される
- 塩を「女神の加護の賜物」として独占していたハイサンドはこの存在を闇に葬るべく大軍を鉱山に派遣
ここまでが共通の流れとなっており、
この「発見された岩塩をどう使うか」によりそれぞれのルート、およびエンディングへと分岐していきます。
モラル(誠実)ルート
発見された岩塩鉱床に進軍するハイサンド軍。
主力部隊が不在で手薄になるこの隙を突いてハイサンド本国へ突入し、塩湖に捕らわれているローゼル族を開放する事を提案するフレデリカ。
このまま塩をハイサンドが握っていれば、岩塩を含む塩の真の伝承を伝えてきたせいで迫害を受け、不当な奴隷扱いを受けてきたローゼル族は犠牲になり続ける。
フレデリカはそれを良しとせず、解放したローゼル族と共に同じく伝承に残された果ての大地・セントラリアを目指し、新たな国を作ろうと提案。
目の前に確かに存在する犠牲を見過ごせないセレノアもその意見に賛同。
しかし、それはあるかも分からない地を目指す為にグリンブルク王国、そしてウォルホートの地と民を捨てる事になる。
それらを守るべく生涯を捧げてきた軍師ベネディクトは猛反対。
主であるセレノアに剣を向けてまで止めようとするが、セレノアの決意は固く敗北。
「ウォルホートの地と民を頼む」というセレノアの最後の願いを聞き届け、一人ウォルホート領に残る。
その後ハイサンドで見事ローゼル族を開放したフレデリカ。
母・オルレアが成し遂げられなかった念願の開放を遂に成し遂げる。
開放したローゼル族と共にノゼリア大陸の南の果てに存在する大瀑布を目指すセレノア一行。
その先は誰も足を踏み入れたことのない、未開の土地である。
そこへ追手としてハイサンドの大軍と七聖人・イドーが現れる。
なんとかこれを撃退するが、イドーが所持していた大量破壊兵器「エルフリック」が暴走。
全てを道連れにしようとするイドーを単身で抑えたセレノアはフレデリカに未来を託し一人爆発に巻き込まれる。
懸命な捜索も空しく、セレノアに送った母の形見のペンダントしか発見できなかったフレデリカはその意味を理解。
悲しみに暮れるも、セレノアとの約束を果たす為遥か果ての地を目指して旅立つ。
それから数年後
ノゼリアの大地はエスフロストとハイサンドによる血で血を洗う凄惨な戦争に明け暮れていた。
エスフロストの総帥・グスタドルフの側にはベネディクトが居た。
野心もなく、未来もなく、ただ「ウォルホートの地と民を守る」事だけに執着したその男を、グスタドルフは「過去に生きる男」と称した。
そんなノゼリア大陸からはるか離れた最果ての地。
果てしない塩湖に囲まれた地・セントラリアではフレデリカとローゼル族、そしてセレノアの家臣たちが穏やかに生活していた—–
一番王道なルートになるのかな?と思いきやまさかの主人公犠牲ルートで泣きました。
ゲームとしてはありな選択でしたけど、実際に領主として全部捨てて伝説にすがるっていうのはダメだろ…とは思いました。
ベネディクトが必死になるのも納得です。
ラストステージはローゼル族を死なせずに脱出地点まで護衛する面倒臭いやつ…かと思いきや
近くにいるイドーを速攻でボコって潰せば終わりと非常に簡単でした。フレデリカで燃やし尽くしました
ベネフィット(利益)ルート
発見した岩塩鉱床をハイサンドに献上すると提案するロラン王子。
それどころか、グリンブルクの土地や民も全てハイサンドに献上し、女神の加護を受けようと言い出したのである。
それはすなわちグリンブルクの歴史に終止符を打ち、ハイサンドの属国として生きていくという事。
岩塩鉱床を巡って今後も果てしない争いが続く事は民にとって地獄でしかなく、それならば女神の名のもとに大陸を一つにし、平和を平等に教授できる世界にした方が民の為になるとロラン王子は考えたのだ。
自身の全てを捨ててでも民の安寧を優先しようとするロラン王子の決意と覚悟にセレノアも賛成。
しかしそれは女神という偶像で塩を独占し、塩の真実を闇に葬る為にローゼル族を不当に奴隷とした歴史を受け入れるという事。
「少ない犠牲で多くの民が平和を手に入れられる」というロランの考えに、同じくローゼル族であるフレデリカは激昂。
それを支える夫・セレノアに「私が勝ったらその選択を取り消す」という条件で決闘を申し込む。
決闘に敗北したフレデリカは自分の意思を殺してセレノア達に従う事を約束。
しかし、そんなフレデリカにセレノアはこう言った。
「自分が愛したフレデリカは信念を持った女性だ。貴女の意思を殺すという事は貴女自身を殺す事。私は自分の選択が間違いだとは思わないからこそ、そんな自分の側に死んだまま居てほしくない。貴女は貴女らしく居てほしい、だから、行ってくれ。」
その言葉に感謝と決意を抱いたフレデリカはセレノア達の元を去る。
全てを差し出しハイサンドの属国となったロラン・セレノア率いるグリンブルク軍はエスフロスト公国と激突。
総帥・グスタドルフを打ち倒すも、配下のスヴァローグにより城内の製鉄炉を大鐘砲で破壊され、エスフロスト城下町はマグマに呑まれる。
「自由」を掲げる国・エスフロストは、女神という不確かな存在に支配されるよりも自由であるまま死んでいく事を選んだのであった。
それから数年。
グリンブルクには平和が訪れた。
女神の名の下に誰もが平等に塩を与えられ、戦争で親を亡くした子供たちも穏やかに不自由なく暮らすことが出来ている。
七聖人となったロランとセレノアは、以前の王国の面影がなくなりつつも穏やかに過ごす街やウォルホート領の人々を見て「自分の選択は間違っていなかった」と確信する。
そんな人々の間ではある噂が流れていた。
「女神教の教えは偽りであると謎の女性僧とその信者達が布教して回り、石を投げられていた」と—–
「少ない犠牲で平和を保つ」というRPGのラスボスが提案してきそうな内容を実行してしまったまさかのルート。
テイルズRPGだったら絶対にありえないルートです。
平和な面だけ強調され、ローゼル族がどうなっているかの情報が無いのが逆に不気味ですね…。
ヒロインであるフレデリカとの別れや、仮とはいえ平和になった陰で一人戦い続けている事が強調されているラストは一番しんどかったです…。やっぱゲームはラブ&ピースに限る…
セレノアとロランが七聖人の服を身に纏って終わるというのも若干しんどかった。
主人公がコスチュームを捨てて敵の衣装を着るという、この敗北感よ…
ラストステージはマグマだらけの市街地という非常に足場の悪いステージでかなり辛かった。
折角オブジェクトを燃やしたり濡らしたりして足場に影響を与えるシステムがあるんだから、氷魔法で足場を作れるくらいの救済措置は欲しかったです。挿話で溶けない氷云々いってたコーレンティンさん出てこいや
フリーダム(自由)ルート
手に入れた岩塩鉱床を元にエスフロスト公国と手を組み、ハイサンドの打倒を提案するベネディクト。
このままハイサンドを放っておけばノゼリア大陸は女神という偶像の名のもとに支配され、全てが教皇の意のままに動く世界となってしまう。
それはウォルホートの地と民を守る為に行動してきたセレノアにとっては受け入れられるものではない。
今までは塩を独占されている影響で手が出せずにいたが、今自分たちには新たな塩「岩塩」がある。
つまり塩は女神の賜物などではなく、あまねく存在している物質でしかないのだ。
この偽りの教えと世界から民を守る為、ベネディクトの提案に賛同するセレノア。
しかしこの提案にロランは猛反対する。
エスフロストの掲げる自由とは「弱肉強食」であり、必ず「虐げられる弱き者」が生まれてしまう事を危惧したのだ。
ならばハイサンドに全てを明け渡し、女神の名の下に平等な保護を受ける方が民の為になる。
そしてなにより自分の国であるグリンブルクを蹂躙し、父であるレグナ王の首をはね、兄フラニを亡き者にしたグスタドルフ率いるエスフロストを受け入れることなど到底できなかったのである。
ロランとセレノア、二人の意見は決して交わらず言葉の交わりはやがて剣の交わりとなり、最後はロランを打ち倒す。
敗北したロランは今まで仕えてくれた事への感謝を述べつつセレノアの元を去る。
レグナ王の実子であり正当な王位継承者であるセレノアはロランに代わりグリンブルク王へ即位。
塩の活用技術や塩を用いた統治方法を構築する事を条件にエスフロストと同盟を結んだグリンブルクはハイサンドと激突。
新兵器である大鐘砲でハイサンドを囲む城壁「女神の盾」を打ち破り突入したセレノア達の前に、七聖人のイドーと教皇その人が立ちふさがる。
教皇と呼ばれるその物体は胸から魔力結晶兵器「エルフリック」の紫光を漏らす「人形」であった。
その名の通り女神の威光を広める為の「偶像」でしかなかったのだ。
教皇とイドーを打ち倒したセレノアはハイサンドを占領。
ここに女神の支配は終わりを告げた。
それから数年後。
女神の教えもハイサンドの管理も無く、自由に塩を扱えるようになったノゼリア大陸は様々な塩を用いた技術や商売により大きく栄えた。
ハイサンドを打倒し、ノゼリアを豊かな国へと押し上げたセレノアは覇王と称され、国民から称えられる事になる。
しかし強い光は同時に濃い影を生む。
身分や地位に関係なく才ある者が富と栄誉を手にする一方、才の無い弱者が虐げられる強烈な格差社会が生まれ、確実に広がっている。
そんな弱者達に食料を分け与える一人の神官が居た。
満足に食べる事も出来ずに寒さに震える人々を見て、その神官はつぶやく
「セレノア、これがお前の目指した世界だったのか?」
ベネフィットルートが宗教を通じて(表面的には)平和な世界となったのに対し、こちらは「世界統一を目論むボスを倒して自由な世界を取り戻す」というより現実感のある終わり方だったと思います。
その分格差社会みたいな問題描写もリアル。
単に自由になっただけで終わらせない辺りも妙にリアルだなぁと思いました。
ノゼリア大陸に現実逃避したのに気が付いたら日本の経済格差みたいな問題が見えてちょっとだけ精神に被ダメ。
将来やっていけるか不安だなぁ…。あ~エルフリックで会社爆破したい。
ラストステージの難易度は3つの分岐の中で一番高かったと思います。
雑魚的が倒しても倒しても湧いてくるわ雑魚の癖に攻撃痛いわ倒すと自爆するわで非常にウザかった。
おまけに教皇の「TP4以上の味方全員に絶大ダメージ」という技が凄く厄介で、開幕は対処できるもののちょっと忘れているといきなり飛んできて消し炭にされて絶叫。
始めて難易度下げてリトライしようか迷いました。
「自由には相応の代償が付き物よ」って事なのか…?
そしてその先へ…
以上の3つが通常クリアで閲覧できるエンディング分岐になります。
どの分岐も必ずしも大団円という訳ではありません。
少なからず不安要素や影の部分は残るし、どのルートを選んでもベネディクト・フレデリカ・ロランの誰かは必ず永久離脱してしまいます。
しかし
この物語には真のエンディングが存在します。
誰も失わないで済む真のエンディング
それはまた次回の記事でご紹介します。
【次回記事】
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