どうも、ほんまぐろです。
2023年9月28日に発売した「インフィニティストラッシュ ダイの大冒険」
こちらの「PS5版」を購入・プレイ・クリアしましたので、その感想を書いて参ります。
内容に関してはネタバレ無しとなります。
と言ってもストーリーは既に完結済みでネタバレもクソもないので、本作オリジナル要素のネタバレ等があった場合は自重する、という形式です。
2020年の新アニメ放映前に発表された本作。
発表当初はPVのクオリティの低さに非多めの賛否両論が巻き起こり、急遽「一から作り直す」との号令の下、3年もの年月を経てようやく日の目を浴びた形になります。
生まれ変わったPVでも非多めの意見だったと言わざるを得ない本作ですが、製品版ではどのようになっているでしょうか。
では行ってみましょう。
ストーリーに関して
PVでも事前に紹介されていた通り、本作ではダイ達がデルムリン島を旅立ってから鬼岩城と対峙するまでのストーリーを追体験する形になります。
名シーン・名台詞等が非常に懐かしくて良い。
良いんだけども…
問題はその大半が紙芝居によるダイジェストだということ
ただでさえ未完なのにその上9割9部ダイジェストだと…?
まぁ分かります。
このゲームが完全フル3D化なんてスクエニが予算を割くはずもない大作ではないという事くらい。
そこまでするのはFFとかAAAタイトルですから。
でも、それにしたって紙芝居がすぎる。
もちろん本当に大事なシーンはちゃんとムービーにしてくれていますし、ムービー自体もクオリティは低くない。
それでも体感で言うと99.97%は紙芝居です。
まぞっほに勇気の意味を教えられてクロコダインへ立ち向かうポップの名シーンも
マァムに救われ人として蘇り散っていた風に見えたヒュンケルの名シーンも
尽く2D
ヒュンケルがマドハンドにしか見えない。
特に気になったのが直前まで自分で操作しているアクションシーンから唐突にダイジェストに移るシーン。
せっかく気持ちよく操作していたのにいきなり紙芝居になると半端なく盛り下がります。
せめてそこらへんも美麗なプリレンダムービーにしてほしかった…!
しかもこのダイジェスト、ボタンによるスキップ不可という悶絶仕様。
通しで全部みるか全部飛ばすかの二択しかありません。
ご丁寧に映像の下にシークバーにようなものまで表示される為、YouTubeの動画を見ているような気分になります。
見たことないけどファストムービーってこんな感じなのかな
ていうか
ここまでダイジェストにするなら最後まで作れたでしょスクエニさん。
と言いたい。
要所のムービーをスキップせずに見てクリアまで7時間たらずでした。
最後は原作通り鬼岩城を叩き斬ったダイがダイの剣を掲げて終了。3年かけて未完で終わらすとかまたバランさんが人類に絶望するぞ
唐突に暗転してそのままエンドロールに直行です。
余韻も何もありません。
もうちょっとこうなんかあるでしょ!?
戦闘に関して
戦闘は
- 紙芝居を見た後に始まるボス戦のステージ
- ボスまでの道のりをザコ敵を倒して進むステージ
の主に2種類です。
□で連続攻撃、☓で回避、◯・△・R1で個別の特技という、オーソドックスなアクションRPGとなっています。
グラフィックはPS5版という事もあり綺麗な部類に入ると思います。
モデリングも綺麗にできている為、原作やアニメ版のキャラがそのまま動いている気分を味わえます。
ただ、どちらの戦闘方法においても個人的に気になる部分があります。
まずはボスバトルですが、とにかく難易度が両極端な事。
ボスなので基本的にはスーパーアーマー持ち且つ攻撃力が高い為、考えなしに攻撃していると速攻でやられてゲームオーバーになる高難易度と化しています。
敵の攻撃速度やモーションの隙の無さ、逆に味方の技の隙の多さ等が相まってジャスト回避やジャストガードの難易度が異様に高い。
技モーションが終わるまで回避に移行できないため、来るとわかっていても喰らうしかない。
理不尽に片足突っ込んでいるレベルです。
逆に相手の攻撃モーションがワンパターンなため、ヒットアンドアウェイ戦法が絶大な効力を発揮します。
攻撃範囲外をウロチョロしつつ相手の攻撃が終わったタイミングで2,3発小突いてまた退避の繰り返し。
大抵のボスはこの先方で安定して倒せます。こんなんが勇者でいいのか
あとダイジェスト化の影響かは分かりませんが同じボス(しかもほぼ同じ戦法の)と何度も戦わされるのが億劫でした。
クロコダインと戦った後にクロコダインと戦って、その次にクロコダインとクロコダインと戦うとかどういう事だよ…。
道中ステージの戦闘に関しては「ザコ敵が少なすぎる」の一言に付きます
PVを見た感想記事でも書いていたのですが、結局製品版で激増しているだろうなんてのは甘っちょろい幻想でした。
この数では爽快感は得られないし、逆に高難易度とは程遠い内容。
シンプルに「このステージやる必要ある??」と思える内容になってしまっていると思います。
まだアンチャーテッドのほうが見回ってる数多いぞ
記憶の神殿に関して
本作のオリジナル要素でもあるダンジョン「記憶の神殿」
入るたびにレベル1からスタートし、各部屋の敵やボスを倒すことでレベルやステータス。技の能力をアップさせていき最下層を目指すという「アクション版不思議のダンジョン」とでも言うべきモードです。
道中の宝箱やボスの撃破報酬等でランダム入手する「絆の記憶」は装備品の一種で、装備することでステータスや個々の技の効果アップといった恩恵を受けることができます。
このモード自体は意外と面白い。ストーリーモードが無味無臭すぎるせいで余計に。
キャラを少しずつ育てていく楽しさに加えてレアな絆の記憶が手に入ったときの嬉しさがなかなかに大きいです。
まぁ概要や上の画像を見てもらえれば分かる通り、内容としては完全なるソシャゲですが。
UIからガチャ要素に至るまで何から何までソシャゲをモシャスしています。ソシャス
ただ、個人的にはCSへのソシャゲ要素混入は課金要素さえ無ければ大歓迎です。
課金要素さえ無ければ。ねえスクエニさん。あら偶然にも同じスクエニさんですね
総評
以上が本作を遊んだ内容です。
- ダイのダイジェストと化した紙芝居ストーリーモード
- 練り込み不足な戦闘システム
と
正直令和の時代に生まれて良いクオリティではない。
もちろんBGMやグラフィックの良さは評価に値しますし、この時代にダイの大冒険という作品のアクションゲームを作ってくれてファンとしては非常に嬉しい。
だからこそ、スクエニ側の「これくらいのもん作っときゃいいっしょw」というスタンスが見て取れて余計に辛い。
初期のPVで死ぬほどグラフィックの粗さを叩かれたからグラに注力しまくった結果その他が疎かになった、という風にしか受け取れませんでした。申し訳ないですが。
PV視聴感想記事でも書きましたが、これなら大人しくコーエーテクモに依頼して「ドラクエヒーローズ」のダイの大冒険Verとして作ってくれたほうが遥かに楽しかったと思います。
もしくはスクエニが抱える名システムHD-2Dを使った本家ドラクエ風RPGとか。
せっかく原作の漫画でもパラメータ公開みたいな本家に寄せたファン要素があるんですから、原作ファンからしたら感涙モノの筈です。
その前に3を早く出せって話ですけど
決してクソゲーとまでは言いませんが、それ以上に手放しで褒められる点が無い、限りなく微妙ゲーに近い平凡ゲーといった感じだと個人的には思いました。
原作大ファンがファンアイテムとして買うならギリギリありですが、アクションゲーを求めて買うことはあまりオススメしません。
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